ゆずぱちブログ

コンテンツを書いたり、訳したり。グローバルライティングチーム「ゆずぱち」のブログです。

メリットだけじゃなくデメリットも書けば新しいメリットに気づく

メリットだけじゃなくデメリットも書けば新しいメリットに気づく

こんにちは。幸八(こうぱち)です。

自分たちのチームのデメリットがなんなのか。しっかりと見つめ直してみたら、新しいメリットに気づくことができた。

今回はそんな体験について書いてみようと思います。

はじめに

前回「中国ネット規制回避! 良さげなVPNを2つだけ厳選してみる」という記事を書く際、サービス紹介ページを色々と見ていたら思ったことがあります。

それは「何かのサービスを売り込むときには『デメリット』もしっかり明記した方がいいな」ということです。

メリットを強調しまくった末尾に、ものすごく小さなフォントで「注意事項」として書くのではなく、自分たちのサービスの弱点や改善すべき点を堂々と書いておくことで何かしらの信頼を得られるかもしれない。そんな風に思いました。

まあ、「危なかった! こんな弱点のあるサービスを使わなくてよかった」とページを閉じる方もいて、売り上げが落ちるかもしれませんが。ただ、そもそも弱点を見せないようにしてまで確保した利益ってどうなんでしょうね。

仮に「そんな弱点は知らなかったぞ!」というクレームにつながれば、それに対応する時間やコストも発生するわけですから、「どうせ利益は相殺されてしまう」と割り切って考えることもできるかもしれません。

それならば、デメリットをしっかりと提示した上でもやってきてくれたお客さんが、サービスをより長く使いたいと思えるような工夫を考えることに、貴重な時間やコストを使ったほうが良いのではないかと思いました。

「ゆずぱち」にできないこと

では、「ゆずぱち」の弱点はなにか。
早速、メンバーの丸井柚子(ゆず)とも話し合ってみました。

結論は「基本的には、メンバーが二人しかいない」ということです。その弱点から「大量の案件を一気にさばくことができない」というデメリットが見えてきます。

わたしは、とある翻訳会社やメディア制作会社に在籍していたことがあります。そこでは、大規模な案件が信じられないような短納期で舞い込み、複数の翻訳者さんやライターさんたちへ一斉に外注することで業務を回すことが可能になっていました。

残念ながら「ゆずぱち」では、彼らと同じことはできないのです。

「ゆずぱち」がやりたいこと

品質と納得がいくまで向き合う

ただ、同じことができないというよりは、同じことをしようと思ってもいないのかもしれません。負け惜しみと言われてしまうかもしれませんが(笑)

というのも、前述の翻訳会社やメディア制作会社の仕事にも弱点はあったからです。例えば、品質チェックを納得がいくまで毎回できていたかというと正直、疑問が残ります。業務を回すことで精一杯な面も大きかったからです。まして、競合他社と価格競争の末に破格の低料金で勝ち取った案件については、さらに手をかけることはできません。

一方の「ゆずぱち」では、ライティングにしろ翻訳にしろ、そのすべてをわたしたち自身が責任をもって細部まで目を通し、丁寧に手をかけて創り出したいと考えています。

これが「ゆずぱち」を立ち上げようと思った動機の一つともいえます。

だからこそ、自分たちの身の丈にあった案件量をお受けしようと思っていますし、もしかしたら大量の案件を大量の外注メンバーを使って一気にさばくことのできる他のチームよりも少し割高になっているかもしれません。

案件の大小は重要視しない

誤解を避けるために言っておきますが、前述の翻訳会社やメディア制作会社のやり方が間違っているとはまったく思いません。そのスタイルだからこそ世の中に提供できる価値があるということは、私自身も見てきたからです。

ただ、「ゆずぱち」にしか貢献できないこともあると思っています。

翻訳でいえば、ミニマムチャージのある一般的な翻訳会社には依頼することが難しかった「よく来店する中国人の常連さんのために、10文字程度の簡単なメッセージを翻訳してほしい」といった、ささやかで素敵なご要望にも、しっかりと心を込めて対応させていただきます。

ライティング(編集)にしろ翻訳にしろ、たとえ1文字からでも対応したいと、基本的には考えています。より身近でより気軽に声を掛けられるようなチームでありたいからです。

なんというか、どちらが正しくてどちらが間違っているとかいうことではなく「そもそも土俵がちがう」のだと思っています。ぞれぞれにしかできない「強み」があるのではないでしょうか。

まとめ

不思議なことに、自分たちのデメリットを考えているうちに、自分たちの新しいメリットに気づくことができました。自分の「弱み」というものは、向き合うことで「強み」にも変えられるのかもしれません。

早速、「ゆずぱちの紹介ページ」にも「ゆずぱちにできないこと」という項目とスライド画像を加えておきました。まあ、「それが強みでもある」というアピールも添えつつですが(笑)

ただ、どんなに向き合っても、今すぐには「強み」に変えられない「絶対的な弱み」もありますよね。それについては次回、考えてみようと思います。